1970年、アポロ13号の船長として仲間と共に奇跡の生還を果たしたジム・ラベル。
97歳での訃報は世界中に衝撃を与え、その死因や家族との歩みに注目が集まりました。
英雄であり、夫であり、父であった彼の人生には、多くのエピソードが秘められています。
この記事では
- ジム・ラベルの死因と最期の様子
- 妻マリリンとの長い結婚生活
- 4人の子どもや孫との心温まる関係
- 宇宙飛行士としての輝かしい功績
をお伝えします。
宇宙と家庭、どちらの場面でも全力を尽くしたジム・ラベルの物語を、豊富なエピソードと共に紐解きます。
1 【アポロ13号船長】ジム・ラベルの死因と最期の様子
引用元:Yahoo!ニュース
1-1 亡くなった日付と年齢
享年97歳。長寿を全うしたその人生は、まさに「挑戦と生還」の物語そのものでした。
彼が生まれたのは1928年3月25日、オハイオ州クリーブランド。
97年という歳月の中で、4度の宇宙飛行を経験し、世界中の人々に勇気を与えてきました。
1-2 公表された死因の詳細
NASAの発表によると、亡くなった当時の正確な死因は公表されていません。
ただ、晩年まで講演やイベントに参加し、穏やかに暮らしていたことから、急な事故や病気ではなく、老衰や自然な経過によるものと見られています。
家族は「彼は父であり、祖父であり、私たちのヒーローだった」とコメントしており、その言葉が彼の人柄を雄弁に物語っています。
1-3 家族や仲間が明かした最期のエピソード
家族は、最期の瞬間まで彼を囲み、静かな時間を共に過ごしたといいます。
長年の友人や宇宙飛行士仲間からも「最後まで品格と優しさを失わなかった」という声が寄せられました。
トム・ハンクスはSNSで「彼は我々を、誰も行けない場所へ導いてくれた」と追悼し、その存在の大きさを改めて感じさせました。
ハンクスさんは8日、インスタグラムに声明を投稿。「大胆に夢を描き、我々が一人では行けないような場所へ導いてくれる人々がいる」「長年にわたり、地球上の誰よりも遠くの宇宙へ、誰よりも長期の旅をしたジム・ラベルは、まさにそのような人だった」と綴(つづ)った。
引用元:Yahoo!ニュース
2 ジム・ラベルの結婚生活とパートナー
引用元:X
2-1 妻との出会いと馴れ初め
ラベルが妻マリリン・リリー・ゲルラッハと出会ったのは高校時代。
若き日の彼はすでに航空士官を目指しており、その夢を支えたのがマリリンでした。
彼が海軍兵学校へ進学すると、マリリンも大学を転校してワシントンD.C.に移り住み、距離を越えて愛を育みました
ここから、二人三脚の人生が始まりました。
2-2 結婚生活で語られた温かいエピソード
アポロ13号の危機的状況の中でも、マリリンは家族を支え続け、地上から夫を見守っていました。
映画『アポロ13』では、キャスリーン・クインランが彼女を演じ、その強さと愛情が多くの観客の胸を打ちました。
2-3 家族を支えた夫としての一面
NASAでの忙しい日々の合間にも、家族の時間を大切にし、子どもたちの学校行事や趣味にも積極的に参加していました。
引退後には、息子と共にレストラン「Lovell’s of Lake Forest」を経営し、そこを家族や友人が集まる場所にしていました。
宇宙飛行士という厳しい職務の裏で、家庭では温かい笑顔と支え合いが常にあったのです。
3 ジム・ラベルの家族構成と支え合いの絆
引用元:朝日ウィークリー
3-1 子どもたちや孫との関係
ジム・ラベルには、バーバラ、ジェームズ(通称ジェイ)、スーザン、ジェフリーの4人の子どもがいます。
彼はNASAでの多忙な日々の中でも、子どもたちとの時間を大切にしてきました。
特にジェイとは、引退後にレストラン「Lovell’s of Lake Forest」を共同で運営し、仕事仲間としても親子の絆を深めています。
孫たちにも惜しみない愛情を注ぎ、宇宙の話や冒険のエピソードを語って聞かせていたそうです。
家族の集まりでは、彼の笑い声がいつも中心にあり、世代を超えてつながる時間を作り続けました。
3-2 家族写真やエピソードから見える素顔
ラベル家のアルバムには、NASA時代の誇らしい制服姿だけでなく、庭で孫と遊ぶ姿や、キッチンでエプロン姿のまま笑っている写真も残されています。
公の場では冷静沈着なリーダーですが、家庭では冗談好きで、少しお茶目な一面もあったそうです。
3-3 家族が語るラベルの人柄
家族が口をそろえて語るのは、「常に家族第一だった」ということ。
宇宙飛行士としての厳しい訓練や長期ミッションの間も、必ず家族へ手紙やメッセージを送り、安心させようとしていました。
孫からは「どんな時でも話をちゃんと聞いてくれるおじいちゃん」と慕われ、子どもたちからは「強くて優しい父」と尊敬されていました。
その人柄は、家族にとって何よりの誇りでした。
4 ジム・ラベルの輝かしい経歴と功績
引用元:Wikipedia
4-1 宇宙飛行士としての偉業
これは当時としては史上初の快挙です。
特にアポロ8号では、人類初の月周回飛行を成功させ、地球の出(Earthrise)の光景を全世界に届けました。
そのミッションは、冷戦下の世界に大きな希望を与えたといわれています。
4-2 アポロ13号での生還劇
1970年4月、アポロ13号の船長として月を目指していたラベル。
しかし打ち上げから2日後、酸素タンクが爆発し、電力と生命維持装置が失われる重大トラブルが発生します。
月面着陸を断念し、月の裏側を回って地球に帰還するという前代未聞の作戦を指揮。
冷静な判断と的確な操縦で、乗組員全員を無事に帰還させました。
4-3 NASA引退後の活動と影響力
1973年にNASAと海軍を引退した後も、ラベルは企業経営者として活躍し、講演や執筆活動を通じて人々に挑戦の大切さを伝え続けました。
また、科学教育やボーイスカウト活動の支援にも力を入れ、次世代の育成に尽力しました。
その影響力は宇宙飛行士としての功績にとどまらず、多くの人の人生観にまで広がっていきました。
5 ジム・ラベルを偲ぶ世界の声
5-1 NASAや宇宙飛行士仲間からの追悼メッセージ
ジム・ラベルの訃報を受け、NASAは「有人宇宙飛行の先駆者であり、卓越したリーダーだった」と声明を発表しました。
長年の同僚や宇宙飛行士仲間からも、深い敬意と感謝の言葉が相次ぎました。
アポロ13号で共に危機を乗り越えたフレッド・ヘイズや、後輩の宇宙飛行士たちは「彼の冷静さと決断力がなければ、あの帰還はなかった」と語っています。
ラベルの人柄は、ただの指揮官ではなく、仲間を守るために全力を尽くす“船長”そのものでした。
5-2 メディアやファンから寄せられた言葉
世界中のメディアは、彼を「アポロ計画の象徴の一人」として取り上げました。
SNSやオンラインコミュニティには、映画『アポロ13』を見て宇宙に興味を持った人や、彼の著書で人生観が変わったというファンからのメッセージが溢れました。
中には、彼の講演を聞いた経験を語り「困難な状況でも希望を失わない姿に救われた」と綴る人も。
彼が残した影響は、世代や国境を軽々と越えて広がっていました。
5-3 映画や書籍での功績再評価
ロン・ハワード監督の映画『アポロ13』では、トム・ハンクスがラベルを演じ、その名を世界に広めました。
この作品をきっかけに、アポロ13号の“成功した失敗”の真実や、ラベルの冷静な判断力が再び脚光を浴びます。
さらに、ラベル自身がジェフリー・クルーガーと共著した『Lost Moon』は、ミッションの裏側を克明に描き、多くの読者に“人間の可能性”を感じさせました。
映画や本を通じて、彼の功績は今なお語り継がれています。
6 ジム・ラベルの生き方から学べること【考察】
6-1 困難を乗り越える姿勢
アポロ13号での酸素タンク爆発は、誰にとっても絶望的な状況でした。
それでもラベルは一切パニックに陥らず、冷静に状況を分析し、仲間と共に最善策を選び続けました。
彼の行動から学べるのは、困難に直面したときこそ感情に流されず、冷静さを保つ重要性です。
この姿勢は、宇宙飛行士だけでなく、私たちの日常にも通じます。
6-2 家族との時間を大切にする価値観
どれほど名声や任務が大きくても、ラベルは家庭をおろそかにしませんでした。
このバランス感覚は、成功と幸福の両立には欠かせないヒントです。
6-3 次世代に残したメッセージ
ラベルは生涯を通じて講演や著作を通じ、若い世代に挑戦する勇気と責任感の大切さを伝えました。
「大きな夢を持ち、それに向かって努力し続けること」が彼の口癖だったといいます。
その言葉は、宇宙を目指す人だけでなく、自分の道を切り拓こうとするすべての人への励ましとして響き続けています。
7. ジム・ラベルのプロフィール
ジム・ラベルのプロフィールを、主要な情報を整理して表にまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本名 | James Arthur Lovell Jr.(ジェームズ・アーサー・ラベル・ジュニア) |
| 生年月日 | 1928年3月25日 |
| 出身地 | アメリカ合衆国 オハイオ州クリーブランド |
| 死没日 | 2025年8月7日(97歳没) |
| 死没地 | アメリカ合衆国 イリノイ州レイクフォレスト |
| 国籍 | アメリカ合衆国 |
| 職業 | 宇宙飛行士、アメリカ海軍大佐、テストパイロット、実業家 |
| 所属 | NASA(1962年〜1973年)、アメリカ海軍(1946年〜1973年) |
| 主な宇宙ミッション | ジェミニ7号、ジェミニ12号、アポロ8号、アポロ13号 |
| 宇宙滞在時間 | 29日19時間03分 |
| 家族 | 妻:マリリン・リリー・ゲルラッハ、子ども4人(バーバラ、ジェームズ、スーザン、ジェフリー) |
| 主な受賞 | 大統領自由勲章、Congressional Space Medal of Honor、海軍殊勲飛行十字章 ほか |
| 著書 | 『Lost Moon: The Perilous Voyage of Apollo 13』(共著) |
| 映画化 | 『アポロ13』(1995年、演:トム・ハンクス) |



