2025年8月、オーストラリア人のロッキー・ジョーンズが日本の墓地で撮影・投稿した動画が大きな問題になりました。
山梨県の富士河口湖霊園で、供えられていた缶チューハイを飲んだり、卒塔婆(そとば)を引き抜いたりする様子が記録されており、多くの人がこれを「墓荒らし」と受け取りました。
SNSを通じて一気に広まり、マナーや文化の違い、さらには観光客の行動に対する議論へと発展しています。
この記事では、
- 実際にロッキー・ジョーンズが行った行為とその影響
- オーストラリア人観光客への国内外の反応
- 墓地マナーの違いや文化的な背景
- 法律的に問われる可能性と今後の課題
この話題をもとに、何が起きたのかをじっくり整理していきます。
1-1. オーストラリア人ロッキー・ジョーンズのプロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | ロッキー・ジョーンズ(Lochie Jones) |
| 国籍 | オーストラリア |
| 活動拠点 | SNS・YouTube(主にアジア圏とみられる) |
| 話題となった行為 | 日本の墓地での不適切行為(2025年8月) |
ロッキー・ジョーンズ(Lochie Jones)は、2025年8月に日本の墓地で行ったとされる一連の不適切行為によって注目を集めた、オーストラリア人の旅行者またはSNSユーザーと見られています。
現在確認されている範囲では、彼はSNSやYouTube上で活動しており、旅行先で撮影したやや挑発的な内容の動画を投稿していた可能性があることが指摘されています。
今回の件では、特に日本の墓地という宗教的かつ文化的に繊細な場所での行動が問題視されました。
その発端となったのが、2025年8月下旬にSNSに投稿された1本の動画です。
彼の正確な身元や経歴については、現時点(2025年8月末)では公的な報道もなく、詳細は確認されていません。
公開されている情報は主にSNSユーザーの投稿や動画の内容をもとにしたものであり、すべてが裏付けられているわけではない点には注意が必要です。
1-2. 問題行為が行われた場所:富士河口湖霊園とは
富士山を背景に広がる美しい霊園で、地元住民はもちろん、遠方からも故人を偲びに訪れる方が多い、自然に囲まれた静かな場所です。
観光地としても有名な富士河口湖エリアにあるとはいえ、ここはあくまでも「お墓」。観光スポットではありません。
花が供えられ、卒塔婆が立ち並び、遺族が静かに手を合わせる場所です。
そんな場所に、カメラ片手に外国人が踏み込んできて、やりたい放題となれば…その光景が想像できる人も多いはずです。
1-3. 撮影された具体的な行動一覧(飲食、卒塔婆、モデルガンなど)
ロッキー・ジョーンズが動画でやっていた行動、正直に言ってかなりショッキングです。
以下が確認されている主な行為です:
- 墓前に供えられていた缶チューハイ「氷結」を勝手に開けて飲む
- 他の供え物(お菓子や食べ物)をその場で食べる
- 卒塔婆を引き抜き、乱暴に扱う
- かわいらしいウサギの置物を破壊
- 墓石の上に空き缶を置き、さらにモデルガンを設置して撮影
- 飲み終えた空き缶を投げ捨てる
これらをただの「遊び半分」でやっていたわけではありません。
しっかり動画に収め、それを自ら編集し、SNSやYouTubeにアップして拡散していたという点が、さらに大きな問題となっています。
明らかに“バズ狙い”の挑発的なコンテンツ。
その証拠に、動画タイトルや説明文にも「狂ってるぜ」などの言葉が並んでいたとの情報もあります。
2. なぜ炎上したのか?|動画拡散から社会問題化まで
2-1. SNSで拡散された経緯と発覚のタイムライン
火がついたのは2025年8月27日頃。
X(旧Twitter)のユーザーがロッキー・ジョーンズの行動に気づき、映像の一部とともに「これは墓荒らしでは?」という投稿をしたことがきっかけでした。
その後、動画の拡散はあっという間。
YouTubeでは、「オーストラリア人、墓のお供え物を盗む」といった動画タイトルで切り取られ、あらゆる動画まとめサイトにも取り上げられました。
場所の特定も時間の問題でした。
ネットユーザーの間で「ここは富士河口湖霊園では?」という声があがり、投稿からわずか1日で現地の霊園であることが判明。
その後は、「刑事告訴すべき」「警察は何してるの?」という声も相次ぎました。
2-2. 「墓荒らし」は何が問題なのか?日本の文化と宗教的背景
日本において「お墓」は、単なるモニュメントではありません。
そこには故人が眠り、家族や親族が手を合わせる、“生と死をつなぐ神聖な空間”が広がっています。
お供え物は、亡くなった人に感謝を伝えたり、好きだったものを手向けたりするための行為。
だからこそ、それを勝手に飲んだり食べたりする行為は、「死者への冒涜」と捉えられて当然なんです。
卒塔婆を抜く行為も同様に、非常に不敬とされています。
仏教的には故人の供養の一部であり、それに手を出すことは「供養を台無しにする」と考えられています。
「文化が違うから知らなかった」で済む話ではないんですよね。
たとえ外国人でも、あの動画を見れば“何か不適切なことをしている”という自覚は持てたはずです。
2-3. バズ狙いの故意性とSNSの悪用
SNSでの拡散狙い、再生回数の増加、広告収入──
まるで「炎上=成功」と考えているような行動。
しかも、墓地という文化的にも宗教的にも重要な場所を“コンテンツ化”したことに、強い不快感を覚えた人も多かったはず。
悪質なのは、これらの行為を面白おかしく演出していたこと。
背景に音楽を流したり、字幕でふざけたコメントを入れたりと、動画そのものが挑発的だったという報告も出ています。
SNSの使い方次第で、ここまで事態が悪化する──。
そんな現実が、今回の事件から見えてきます。
3. 国内外の反応|日本社会と海外コミュニティの反響
3-1. 日本国内の怒り:「即逮捕を」「入国禁止にすべき」の声
ロッキー・ジョーンズが富士河口湖霊園で起こした一連の行動に対して、日本国内の反応は極めて厳しいものでした。
SNS上では怒りのコメントが数えきれないほど投稿され、「罰当たり」「死者への冒涜」「文化を踏みにじった行為」など、批判の言葉が飛び交いました。
特に目立ったのが、
「即逮捕して国外退去させるべき」
「オーストラリア人の入国規制を考えるべき」
といった厳罰を求める声です。
これには感情的な面もありますが、それだけでなく、日本社会における“墓”という空間の神聖性が深く関係していることも背景にあります。
他にも、
「日本の法律はこういうケースに甘すぎる」
「警察が動かないのは問題だ」
といった意見もあり、ロッキー個人への非難だけでなく、行政や制度に対する不満へと波及しているのが特徴的でした。
3-2. オーストラリア国内の反応:「国の恥」「処罰を求める動き」
この問題は日本国内だけで完結していません。
オーストラリア国内でも、事態を知った市民やSNSユーザーから、
「自国の恥だ」
「こんな人物がオーストラリア人代表と思われるのは耐えられない」
という非難の声が上がっています。
在日オーストラリア大使館のSNSアカウント(@AustraliaInJPN)宛てには、「この人物を帰国させるべきだ」「大使館はなぜコメントを出さないのか」といったリプライが殺到し、外交機関への対応を求める声も少なくありませんでした。
中には、「オーストラリアでは墓荒らしが合法なのか?」という皮肉混じりのコメントや、「国際的な恥さらしだ」という投稿も目立ち、国籍レベルでイメージダウンを心配する空気すら生まれていました。
3-3. メディアと当局の対応|報道・警察の動きは?
気になるのは、報道や警察の動きです。
XやYouTubeなどSNS上では大きな炎上状態となっていたにもかかわらず、日本の大手メディアの報道は限定的で、テレビ・新聞ともに扱いは小さめでした。
その結果、「なぜ報道されないのか」「これは報道すべき社会問題では?」といったメディアへの不満も出ています。
一方で、警察に関しては、現時点(2025年8月末)で刑事事件としての立件や逮捕などの動きは確認されていません。
墓地の管理者からの告訴がない限り、現行犯以外での対応が難しいのが現実とされています。
ただ、「公共の墓地での器物損壊や窃盗に当たる可能性がある」という専門家の指摘もあり、今後、管理者や行政による対応次第で法的措置が進む可能性もゼロではありません。
4. 法的視点|この行為は罪になるのか?
4-1. 日本における墓地での行為と刑法の適用範囲
日本では、墓地という空間は宗教的・文化的な意味を持つ場所であると同時に、法律でも一定の保護がなされています。
墓石や卒塔婆などに対する損壊行為は、状況によっては「器物損壊罪(刑法第261条)」や「礼拝所不敬罪(刑法第188条)」が適用されることがあります。
また、供え物を無断で持ち帰ったり消費した場合、たとえそれが一時的に放置されたものであっても、「窃盗罪(刑法第235条)」に問われる可能性があります。
今回のように、供え物を勝手に飲食し、しかもそれを動画にして拡散していたとなれば、「知らなかった」では済まされないと見る声も強く、刑事責任の追及が可能なケースとして扱われるべきだという指摘が複数出ています。
4-2. 窃盗罪・器物損壊・不敬行為に該当する可能性
では、実際にロッキー・ジョーンズの行動はどんな罪に当たる可能性があるのでしょうか。主に以下の3つの観点から見ていく必要があります:
- 窃盗罪(刑法235条)
→ 墓前に供えられた缶チューハイや食べ物を無断で飲食している行為は、所有権のある遺族の財物を奪ったと解釈されれば、立派な窃盗とされる可能性があります。 - 器物損壊罪(刑法261条)
→ 卒塔婆を引き抜いたり、ウサギの置物を壊したりした行為が該当。被害届が出されれば、こちらも処罰対象になり得ます。 - 礼拝所不敬罪(刑法188条)
→ 墓地は宗教的な意味合いを持つ空間であるため、そこでの侮辱的行為はこの罪に問われる可能性があります。実際の適用は難しいこともありますが、過去には適用例もあるとのこと。
4-3. 外国人観光客の法的責任と国外退去の可能性
外国人観光客であっても、日本国内で法律を破れば、日本の法律に従って処罰されるのが原則です。
ただし、実際に起訴や拘束に至るかどうかは、被害者の告訴の有無や証拠の内容、当局の判断に左右されます。
さらに、法務省の入国管理局が「品行不良」や「刑罰に処された事実」を重く見た場合、在留資格の取り消しや国外退去処分につながることもあります。
今回のように動画という証拠がはっきり残っており、SNSでの拡散により社会的関心も高まっているケースでは、例外的に「強制退去措置」が検討される可能性もあると見られています。
5. 墓地マナーと文化のギャップ|お供え物は「誰のもの」?
5-1. 日本の墓参り文化と供え物の意味
日本では、お盆や命日、春秋のお彼岸などのタイミングで、家族が故人の墓を訪れ、花や食べ物、飲み物を手向ける文化があります。
そこに込められているのは、「あの世でも好きなものを楽しんでね」という想いだったり、「いつも見守ってくれてありがとう」といった感謝の気持ちだったり。
特に地方では、ビールや缶チューハイ、お団子など、その人が生前好んだものを供えるのが習慣になっている地域も多く、形ではなく“気持ち”を大事にする風習が色濃く残っています。
そして、儀式が終わった後、それらを持ち帰るのもまた習慣の一部。
仏様に「お下がり」をいただくという意味があり、それによって家族の健康や安全を祈る文化でもあります。
5-2. 外国人にとって“無料の缶”に見える理由
とはいえ、異なる文化の中で育った人にとって、こうした墓地の風景は全く別の意味に見えてしまうこともあります。
特に今回のように、缶チューハイやスナック菓子などがそのまま放置されている光景は、「誰かが置き忘れた」あるいは「自由に使っていいもの」と勘違いされる可能性がゼロとは言い切れません。
実際、海外の一部の文化圏では、お墓のスペースが非常に質素で、供え物をするという概念自体がない地域もあります。
装飾を排した石だけの墓地や、献花も管理者が定期的に回収するスタイルが主流という国も少なくありません。
そうした背景から、墓前に飲み物や食べ物が置かれているということ自体が、何かのイベント後の残り物かと誤解されるケースも考えられます。
ただし、ロッキー・ジョーンズの場合、それが“文化的な誤解”だったとは言い難い部分があります。
供え物を開封し、動画に映えるように演出しながら飲食し、さらに墓石を使ってモデルガンを置くポージングまでしている…これは、意図的な演出と受け取られて当然の行為です。
5-3. 墓地マナーの違いがもたらす誤解
文化の違いからくる誤解は、ある程度までは仕方のないことです。
でも、そこで立ち止まり「これは本当にやってもいいことなのか?」と考える余地がないまま行動に移すと、今回のように大きな問題になります。
実際、今回の騒動をきっかけに「外国人による墓地トラブルが他にも起きている」という報告が増えてきました。
「勝手に供え物を持ち帰った」「墓地に寝そべって写真を撮った」など、現地のルールや価値観を理解しないまま観光地の延長として振る舞う事例が目立っています。
つまり、マナー違反というのは単に“ルールを知らなかった”だけではなく、その場にある空気や感情を察する力の欠如でもあるのかもしれません。
墓地の静けさや、花や線香の香りに漂う“特別な空間”としての雰囲気を感じ取る感性があれば、そもそもこのような行動には至らなかったはずです。
6. オリジナル考察|炎上で終わらせず、観光のあり方を考える
6-1. なぜこうした問題が繰り返されるのか?背景にあるSNS文化
今回の事件で見逃せないのは、「SNSで注目されるために非常識な行動をする」という構図です。
ロッキー・ジョーンズは、お供え物を勝手に飲んだり、卒塔婆をいじったりという行為を、単なる“観光中の出来事”ではなく、再生数を稼ぐための“コンテンツ”として切り取って発信していました。
これは、ある意味で今のSNS時代の病理とも言えます。
再生数やフォロワーがステータスになり、刺激的な映像であればあるほど「面白い」と評価されやすい。
その結果、倫理やマナーよりも、「バズるかどうか」が判断基準になってしまうことがあるのです。
しかも、今回のように「国外での行為」であれば、法の網をすり抜けやすいという認識があるのかもしれません。
つまり、国境をまたいで行動の責任が曖昧になることで、やりたい放題が成立してしまう。
そのことが、さらに新たなトラブルを呼び込んでいるとも言えるでしょう。
6-2. 観光立国・日本の課題と対策:教育・啓発・ルールづくり
日本は「観光立国」を掲げ、インバウンドを積極的に取り込んできました。
でも、その分だけ、受け入れ側の教育やルールづくりが追いついていないという課題も見え始めています。
たとえば、墓地や寺社など、文化的にデリケートな場所に訪れる前に「してはいけないこと」を明確に案内する仕組みが必要です。
空港やホテル、観光案内所などでのマナーガイド配布、動画での多言語説明など、やれることはたくさんあります。
そして何より、「これは守ってください」とお願いするだけでなく、「なぜそれが重要なのか」を伝える努力も必要です。意味を理解すれば、形だけでなく心からの配慮が生まれるはずですから。
6-3. マナー違反の“連帯責任”を防ぐために必要な視点
そして最後に考えたいのが、“個人の行為が集団の印象を左右する”という現実です。
ロッキー・ジョーンズは一人の観光客ですが、その行為が「オーストラリア人全体」に対する印象に繋がってしまったのも事実。
中には「オーストラリア人はこういうことを平気でする」という極端な意見も出てきました。
こうした“レッテル貼り”を防ぐためにも、個々人の責任ある行動が大切になってきます。
同時に、受け入れる側としても「一人の過ちを全体に拡大解釈しない」という冷静さを持つことが、健全な国際交流には不可欠です。
7. まとめ|ロッキー・ジョーンズ事件から私たちが学ぶべきこと
ロッキー・ジョーンズによる墓地での行為は、単なる“迷惑行為”という枠を超えて、多くの問題を浮き彫りにしました。
文化の違い、SNSの影響、観光とマナーのバランス、そして受け入れ側の責任まで──。
今回のような出来事が二度と起こらないようにするためには、相互理解と教育、そして心の余白が求められます。
誰かの国を訪れるということは、ただの旅行ではなく、「その土地に敬意を持つ」という小さな覚悟の積み重ね。
そのことを改めて考えるきっかけとして、この事件を無駄にせず、未来の観光の在り方に生かしていくべきだと感じます。