都内の小学校が参加した林間学校で、子どもたちがトコジラミのいる部屋で一夜を過ごしたという出来事が報じられました。
なぜそんな事態が起きたのか?誰がどう判断し、何が不足していたのか?
本記事では、実際に発生した林間学校でのトコジラミ騒動の全貌と、対応ミスの背景を追います。
この記事でわかること
・トコジラミが出た宿泊施設の場所と状況
・教育現場での対応ミスとその原因
・子どもが受けた被害の具体例
・林間学校前後に家庭でできる予防策
・再発防止に必要な備えと考え方
子どもを守るために、大人が知っておきたいことをまとめました。
1. トコジラミが出た林間学校の施設はどこだったのか?
「どこで起きたの!?」と気になってる人、多いですよね。
今回のトコジラミ騒動、舞台となったのは栃木県日光市にある保養施設なんです。
利用していたのは東京都品川区の公立小学校で、8月上旬の林間学校で宿泊していました。
施設名については正式には明かされていませんが、日光市内にある区立の宿泊施設で、学校関係者向けに運営されている施設だそうです。
つまり、一般のホテルや旅館ではなく、公的な教育関連の施設だったんですね。
42室もあるけっこう大きめな建物で、当日は品川区の小学校を含め、複数の学校が同時に宿泊していたとのこと。
で、そのうちの2部屋に問題が…というわけです。
それでは、その施設で一体何があったのか、もう少し詳しく見ていきましょう。
1-1. 発覚したのは品川区の小学校が利用した「日光市内の保養施設」
ことの発端は、2025年8月上旬。
都内の小学校の児童たちが、林間学校で宿泊していた日光の保養施設で「部屋に虫がいた!」と訴えたことから始まりました。
場所は日光市にある品川区の区立保養所。
小学校の宿泊行事などでよく使われる場所で、かなり歴史のある建物だったとか。
夜、部屋で寝ようとしたら、壁や布団のあちこちに小さな虫が…。
見つけた子がすぐに先生に報告して、5人の教員と校長がその場で虫の存在を目視で確認したんです。
なのに、その後の対応がかなりおかしな方向に行ってしまうんです。
1-2. 保護者の通報から事態が明るみに!どの部屋で虫が出たのか
実は、この話が外部に出たのは、保護者の一報がきっかけなんです。
前述したInstagramですね。
帰宅したお子さんから「虫がいた部屋で寝かされた」と聞いた保護者が「これ絶対おかしい」と感じてSNSなどで注意喚起を始めたんですね。
施設内で虫が確認されたのは全部で42部屋中の2部屋。
つまり、全体のごく一部なんですが、そのうちの1つに宿泊していたのが今回の小学校のグループだったわけです。
ちなみに、発見されたトコジラミは目視できる成虫レベルで、カーペットの上やベッド周りに複数。
しかも、子どもたちが寝た後に巡回していた別の先生も目撃していたというから、これはもう“見逃し”ではなく、“知ってて寝かせた”感じがしてきますよね…。
1-3. “空き部屋はなかった”は本当?施設側と学校側の食い違い
ここ、気になるポイントなんですが、「空いてる部屋がなかったから仕方なかった」という学校側の説明、実は施設側と食い違ってるんです。
校長先生は「他の部屋はすでに埋まっていて、移動できなかった」と判断したようなんですが、施設管理者は後日「満室ではなかった」と真っ向から否定。
この証言のズレ、なかなかの違和感ですよね。
しかも、他の学校も同じ施設を使っていて、別のグループからも「虫がいた」という報告が上がっていたとか。
つまり、事前に虫の存在があった可能性もあるわけです。
空き部屋があるなら、せめて子どもたちをそこに移動させて欲しかった…。
なぜ校長が「空いてない」と判断したのか、手続き的な問題だったのか、それとも見落としか…このあたり、まだ真相はハッキリしていません。
でも、どちらにしても、子どもたちが“虫と一緒に一晩過ごす”しかなかった状況は、納得しづらいですよね。
「引率の先生10人のうち、校長を含む5人が目視で確認し、校長先生が子どもたちに『他の部屋が空いてないから、部屋の中の虫がいない方に避けて明かりをつけて寝なさい』と言ったそうです。
引用元:Yahoo!
2. 林間学校で実際に起きたトコジラミ騒動の全貌
さて、ここからは実際に子どもたちが体験した「トコジラミ・ナイト」の詳細を見ていきましょう。
これはもう、読みながらちょっとゾワっとする内容かもしれません。
2-1. トコジラミ目撃→電気をつけて寝かせる→でも電気を消される?
まず、教員たちがトコジラミを確認したあと、校長先生が出した指示が「電気をつけたまま寝てください」。
これは、トコジラミが夜行性で光を嫌うという性質を考慮した苦肉の策だったようです。
でもここで問題が…。
そして勝手に照明をオフ。
え、話が噛み合ってない…!
その結果、虫がいるとわかってる暗闇の中で、子どもたちは怖さと不快感とで、ほぼ眠れなかったそうです。
こんな林間学校、イヤすぎます…。
2-2. 校長・教員の判断ミス?監視されながら寝た子どもたちの夜
子どもたちからすれば、「虫のいる部屋に閉じ込められて、先生が見張ってる」って、ちょっとしたホラーですよね。
子供たちはきっと、虫がいるから先に対応した先生の指示で電気をつけていることを説明したのではないでしょうか?
その子供たちの言葉から、詳細を他の先生に確認をしなかったのでしょうか?
先生の対応には疑問がいっぱいです。
ところが後から見回りに来た先生が『なんで電気つけて寝てるんだ』と怒り、電気を消されてしまったと。その先生は部屋の入り口で、子どもたちが寝るのを見張っているような状況で、子どもたちは結局、虫が気になり朝まで寝れずに過ごしたそうです」(児童の保護者)
引用元:Yahoo!ニュース
2-3. トコジラミを家に持ち帰ってしまった事例も!
そして、ついにその“恐れていたこと”が起こります。
別の子の荷物からは虫が見つからなかったそうですが、それでも念のため、保護者たちは衣類を乾燥機で加熱処理したり、布団を掃除したりと大騒ぎに。
この一件を受けて、施設側は8月8日までの予約をすべてキャンセルし、他の学校にも利用中止を伝えるという緊急対応に踏み切りました。
帰宅した児童から詳しい話を聞いた保護者は、部屋にいた虫がトコジラミの可能性があるとして、すぐに衣服を乾燥機にかけ虫がついていないかチェック。娘の持ち物からはそれらしき虫は見つからなかったものの、電話で注意喚起を行ったところ、友達のリュックの中からトコジラミが発見された。その後、学校には他の保護者が抗議に行き、学校側は全面的に謝罪したという。
引用元:Yahoo!ニュース
3. トコジラミって何者?子どもに与えるリアルな被害とは
3-1. トコジラミの正体は“寝ている間に血を吸う”夜行性害虫!
まず名前からしてちょっと怪しいですよね、「トコジラミ」って。
漢字では“床虱”、別名は南京虫。
なんとも昔話に出てきそうな名前ですが、実は今、ふつうにいます。
理由のひとつは、旅行や留学生、訪日観光客の増加。
彼らのカバンや衣類にくっついて、ひょっこり日本へ帰ってきたわけです。
このトコジラミ、昼間はこっそりとベッドのすき間、マットレスの裏、カーテンのたるみなんかに隠れていて、夜になるとこっそり出てきて、人の血を吸います。
飛ぶことはできませんが、動きは速いし、吸血後はぷっくり膨れる。
ちょっとホラーなやつなんです。
3-2. 刺されるとどうなる?腫れ・かゆみ・不眠の三重苦
トコジラミに刺されたらどうなるのか。
答えはシンプルです。
めっちゃ不快です。
それも一晩刺されたら一カ所じゃ済まないんです。
寝ている間に何度も吸われて、気づいたときには何か所もぷっくり赤い跡が…なんてこともあります。
そして、トコジラミの一番厄介なところが、「すぐに症状が出ない人もいる」って点。
刺されても1〜2日後にかゆみが出たり、誰かは平気で誰かは猛烈にかゆがる、なんてことが普通に起きます。
ちなみに、小学生くらいの子どもだと「かゆい」→「寝られない」→「翌日グッタリ」という流れになりがち。
楽しいはずの林間学校でそんな目に遭うなんて、切なすぎます。
3-3. 対処を間違えると家庭内でも大繁殖の危険あり
「とりあえず帰ってきたから安心!」…と思ったら大間違い。
今回の事例でも、児童のリュックの中からトコジラミの成虫が1匹発見されたという報告がありました。
たった1匹でも、油断すると家の中で繁殖スタート。
特に布団、カーペット、ソファなど、布製品が多い家庭は注意です。
そして市販の殺虫剤が効かない“スーパートコジラミ”なる強い個体も増えてきているから、根絶にはプロの業者が必要になるケースも。
だからこそ、「持ち帰らない」が何より大事なんです。
4. 【事前対策】林間学校・修学旅行前にできる!ママパパの備え
4-1. 虫よけスプレー選びが鍵!おすすめ市販アイテム3選
「うちの子には刺されてほしくない!」その気持ち、めちゃくちゃわかります。
そこで、事前の“虫よけスプレー作戦”が超有効。
市販品の中でも、トコジラミに対応しているスプレーを選ぶのがポイント。
おすすめは以下の3つ!
🧴1. アース製薬「はだまも」シリーズ
肌に優しい弱酸性で、敏感肌や小さい子どもでも使いやすい。
ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分も入っていて、虫よけしながらスキンケアまでできちゃう。
🧴2. サラテクト リッチリッチ30(医薬品)
ディート30%の高濃度タイプで、蚊だけでなくトコジラミにも対応。
ウォーターinタイプなので肌の乾燥も防いでくれる。
🧴3. &SH グッバイ トコジー
天然アロマ系で、スーツケースや衣類、寝具に直接スプレーできるタイプ。
空間噴射ではなく、布製品に使いたい人向け。
これらを出発前にスーツケースやパジャマ、リュックにシュッとひと吹きしておくだけでも安心感がまったく違います。
4-2. 宿泊前のチェックポイントと荷物対策マニュアル
スプレーだけじゃ不安なら、宿に着いたら即チェック!以下の3つをササッと確認するだけでも、トコジラミ遭遇率をグッと下げられます。
- ✅ ベッドや布団に黒い斑点がないか(フンや血の跡)
- ✅ マットレスの縫い目や裏をめくってみる
- ✅ 壁際やベッドフレームのすき間に虫影がないか
さらに、荷物の置き方も大事。
床に直置きはNG! スーツケースはテーブルや棚の上に。
荷物がトコジラミの“タクシー”になってしまうのを防ぎましょう。
4-3. 帰宅後の「やっておくべき」虫チェック・洗濯法
旅行や林間学校から帰ってきたら、すぐに荷ほどきしないでください。
まずは以下のステップでチェック&処理。
- 衣類や寝巻き類は高温で乾燥機へ(50℃以上で死滅)
- バッグやリュックの中はスプレーをして丸ごとチェック
- 靴やスーツケースの底も拭き取り&消毒
そして、子どもの肌に赤いポツポツがないかも見てあげてください。
もし心配なら皮膚科へGO。
早めの対処が肝心です。
5. 子どもたちを守れなかった大人たち:対応ミスの背景を追う
5-1. 情報共有不足?現場の指示が真逆だった理由
夜、子どもが「部屋に虫がいる!」と訴えて、先生たちが見に来た。
そこで、ちゃんと5人の教員と校長がトコジラミらしき虫を目視で確認してるんです。
でも、それで終わりじゃなかった。
校長の判断は、「虫のいない場所に避けて、電気をつけたまま寝なさい」。
確かに、トコジラミは光を嫌う夜行性だから、この対処は理にはかなっている。
でも、すぐあとにやってきた別の教員が「なんで電気つけてるの」と叱り、なんと照明をバチッと消灯。
これ、もはやギャグみたいなすれ違いですが、実際に起きたことです。
校長からの指示が末端まで伝わっていないのか、それとも伝える手段がなかったのか。
誰かが「これおかしくない?」と立ち止まってくれれば、子どもたちが虫のいる暗い部屋で一夜を過ごすことはなかったかもしれません。
5-2. 校長と教員の連携ミスが混乱を招いた真相
最初の指示と後から来た対応が食い違っていたのは、完全に現場での連携ミスですよね。
しかも、対応した教員が「電気は消すものだろ」と一方的に判断してしまったことで、子どもたちは混乱するし、不安になるし、落ち着いて眠るどころじゃなくなってしまった。
そもそも、虫が出たと分かっていても、そのまま部屋に寝かせるっていう決定がまず不自然。
しかも校長は「空き部屋はない」と言っていたのに、施設側は“満室ではなかった”と明言しているんです。
ここでも、判断の根拠が怪しい。
確認せずに「仕方ない」と決めてしまったなら、それはリスク管理以前の話。
たとえば、当日は他の学校も同じ施設を利用していたんですが、別の学校からも虫に関する報告があったことが後に判明しています。
もしこの情報が教員全体に共有されていたら、「これは本当にまずい」と判断できたはずなんです。
5-3. 教育現場で求められる“安全優先”という意識改革
林間学校って、子どもにとっては一生の思い出になる大事なイベント。
でも、それを支える大人が「どうせ朝には帰るんだし…」みたいな意識だったら、子どもたちを守れません。
今回の一件は、「宿泊行事だから」とか「トコジラミ程度で大騒ぎするのは大げさだ」と見過ごした結果、実際に子どもが虫に刺されたかもしれないという不安と、保護者の信頼喪失につながりました。
大人が見過ごした“ちょっとした違和感”を、子どもは大きく受け止めています。
今こそ必要なのは、「楽しい思い出づくり」以上に“安全を最優先にする文化”なんですよね。
危険が明らかになったときに、即時に対応できる柔軟性。
それこそが、子どもを守る責任の一部だと思います。
6. 【考察】“林間学校に虫が出たら?”未来のマニュアルを考えてみた
6-1. 発見時の初動対応フローチャートを作るべき理由
虫が出たぞ!って時って、冷静でいられないですよね。
でも、そういうときこそ大事なのが、「何をすればいいか」が明文化されていること。
今回のように、指示が人によってバラバラでは、混乱を広げるだけです。
だからこそ必要なのが、「虫の発見から避難までの初動マニュアル」。
たとえばこんな流れです:
- 児童から報告があったら即座に部屋の確認
- 教員は証拠(写真)を撮影し、責任者へ報告
- 施設側と連携し、空き部屋の有無を確認
- 対象の部屋には入室禁止、荷物は密封保管
- 必要に応じて保護者へ速報を通知
このレベルの流れが全員で共有されていれば、現場はもっとスムーズに動けたはずです。
6-2. 空き部屋がなくてもできる!応急処置プランとは
万が一、本当に空き部屋がない場合。
それでも、やれることはあります。
たとえばパーティションを使って部屋内での“安全ゾーン”を作る、マットレスを屋外に一時避難してから乾燥処理するなど、代替策を柔軟に用意しておくべきです。
さらには、トコジラミ忌避スプレーの常備も現実的な選択。
旅館や保養所にとっても、教育機関向けに提供する宿泊施設であれば、こういった備品はもはや「オプション」ではなく「標準装備」にしてほしいところです。
6-3. 子どもの声を「最初のセンサー」として活かす教育を
今回、虫の存在に最初に気づいたのは、児童本人たちでした。
これはとても象徴的なことだと思います。
でも、その声を大人が「気のせい」と片づけたら、せっかくのセンサーも意味がなくなってしまう。
もっと言えば、子どもが安心して違和感を伝えられる環境づくりこそが、最大の予防策です。
「変だと思ったら、ちゃんと言っていい」
「先生はそれを無視しない」
この姿勢を教育の根本に据えることで、単なる衛生トラブルでは終わらない、安全な学校生活の土台が築かれるはずです。